想定株価:
24 3575Y
25 3954Y
26 3689Y
オススメ度:★★★★☆
(想定株価は高いが、成長意欲を感じず割安放置がありえるため)
本決算が出たところです。
事業価値
アップダウンしながらじわじわ伸びている感じです。
そこまで高成長は期待出来なさそうです。
ただ、
・取引先が分散している
・四季報によるとシェアも首位である
・代替製品がおそらくない必需品
これらを加味すると景気には振り回されても今後も安定して利益は黒字を継続できそうなところは魅力的です。
主力の重包装袋を始めとする主要製品は化学製品、農業など多岐に渡る業務用包装に使われ、生産、流通量の影響を強く受けます。
業績は企業努力でコントロールしづらく、業績予想は鉱工業指数を参考にしているようで、同指数が分析の際も参考になります。
当月の結果概要|鉱工業指数(生産・出荷・在庫、生産能力・稼働率)、製造工業生産予測指数|製造業の動きから見る日本の景気|経済産業省
こちらの資料によると、2月までは前月比マイナスでしたが3月からはプラスに持ち直し、さらに予測指数では4, 5月は上昇予想です。
25期の+10%増益はまぁインフレ等も含めれば妥当な範囲と言えそうです。
長期では今後もジワジワとした増益を見込みます。
想定PER
弱気では予定通りの増益とならず8倍、強気では、会社予想程度の増益で9倍をベースに、後述通りネットキャッシュ比率が1.4と大変に大きいので、これがせめて0.7まで下がると推定すると 9 / ( 1 - 1.4 + 0.7 ) = 31.1倍としました。
資産価値
ネットキャッシュ比率が1.4と高いです。
流動資産からは製品や材料等の換金不可能なものは省いています。
会社HPで決算短信は22年までしか公開されていませんが、EDINETで調べたところ、14年以降ネットキャッシュ比率が上がり続けていることも分かりました。
ただし、減価償却前の工場および設備の固定資産が今のネットキャッシュの倍ほどあるので、大きな設備更新の結果ネットキャッシュ比率が下がる可能性は注意が必要です。
総評
ネットキャッシュを考慮してもPBRを見てもかなり割安です。
別途EDINETで見たところ、10年前になる14年から関係会社構成、セグメント構成、セグメント利益はいずれもほとんど変わっていません。
HPの社長メッセージ等を見ても成長より安定した事業継続の意志を感じたため結局何も起きないかもしれませんが、資産を積み上げた結果かなり割安になっているため、保有して放っておくには良い銘柄に思いました。