CNOOC

複利込み株式価値予想 HKD

23/3 15.0 HKD

24/3 16.7 HKD

25/3 18.6 HKD

26/3 20.6 HKD

 

中国株です。CNOOC(シノック)とも、中国海洋石油とも。

名の通り、外洋で原油天然ガスを探査、掘り出す会社です。

 

売上が原油価格に比例する一方費用が固定費に近く、純利益が原油価格によって大きく変動します。

ここ数年の原油価格は、2019年までは数年間60ドル付近で落ち着いていましたが、コロナ禍で2020年頭に40ドル未満まで落ち込み、その後2021年には60ドルへ戻し、2022年にはウクライナ危機で急騰。一時100ドル超となりましたが少し戻して76ドルが現状です。

 

純利益の予想

 

ここまでの実績を見ると、原油価格のうち一定の分を固定費用として引き算した分(C) に原油ガスの総生産(A)を掛けると純利益(D)におおむね比例関係がありそうでした。

Annual Reportの実績を元にD/(A*C)を逆算すると、固定費用を24とした場合がもっともD/(A*C)の振れ幅が小さく説明変数として適当そうでした。なので、その時の平均的な値2.8を D/(A*C) として採用しました。

 

原油ガス総生産はCAGR5%ほどの成長なので、少し保守的に4%の成長率を見込みました。

原油価格は、ウクライナ戦争の影響は大きいものの限りある資源として希少化していくことを考えると、65ドルまで下がってから年5%ほど高くなると見積もりました。

これでもやや保守的な見通しのつもりです。

 

これらから、純利益の予想を立てました。

 

株式価値の予想

 

適正PERは8倍としました。

実績PERからすると低くはないですが、低成長銘柄と考えてもこれ以上は割安すぎるためです。

この会社は配当率が10%近く非常に高いことが有名ですので配当率は8%としました。

配当はそれも含めて株式価値と考え、累積配当を株式価値に足しています。

 

個人的にはかなりの優良銘柄と感じました。

リスク

短期・中期的には、昨今変動が大きい原油価格がどうなるかは予想が付きません。

長期的には、原油が増産維持できなくなる、安価な代替エネルギーが普及するといったリスクは数十年単位で十分起こり得るでしょう。

 

現在の財務面は、自己資本比率60%、流動比率200%と非常に健全です。

 

業績(参考)