想定株価:
24 690Y
25 580Y
26 640Y
27 670Y
オススメ度:★☆☆☆☆
本決算がもうすぐなのと、ネットキャッシュ比率の考え方を取り入れたので改めて見てみます。
前回からは+20%の上げになりました。
事業価値
23までの実績は変わらず。
会社予想ではわずかな増収と減益予想でしたが・・
前回と同じ統計を見ると
24年期の工作機械は受注高、生産高ともに前期比70%~90%と低調が続きました。
短信や前回にも触れた通り、21年、22年の高需要から反落が見込まれますが、期首時点での前年比90%~100%という状況からはかなり低調が続いたと言えそうです。
ほか、精密測定機器の生産統計も見つけました。サンリツ主力の梱包事業は工作機械と小型精密機器が中心なので測定機器は少しズレますが、やはりコロナ禍からの回復高需要から24期では反落という傾向が見られます。
これらから、当期実績は期首予想よりさらにいくらか減収減益を予想します。
ただし、3Q→4QではUSD/JPYは+10円となったため当期の経常利益と当期利益は為替差益で+100、+70程度を見積もります。
続いて決算での25期通期業績予想を予想します。
受注は24期末にようやく横ばいに近づいてきた様子なため、受注が生産より先行することを考えると25期の業績予想は横ばいか微減。
為替差益の反落分、経常利益や当期利益は大きな減収減益と予想されそうです。
22期、23期の業績は目覚ましいものがありましたが、一過性の好業績という評価になっていくのでは。
長期では売上CAGR+4%程度で細々と成長しているので想定PERは9倍。
ただし、後述するネットキャッシュ比率が-0.64なためその分補正して想定PERを5.5倍としました。
資産価値
こちらは前回からあまり変わっていませんが、ネットキャッシュと比率を計算してみました。
現在の流動比率110%なども見ても予想できる通り、流動資産の比率が低くキャッシュリッチな会社とは言えないようです。
ただし、順調に負債を返済して改善傾向です。
3QのBSと現在の時価総額から計算した結果を24期の項に書きました。
ネットキャッシュ比率は-0.64でした。
21000の資産のうち土地と建物で約50%。そのうち建物が約30%ほどです。
一方PBRは現在0.5倍と、清原氏の言うところのバリュートラップ企業と言えそうです。
総評
ネットキャッシュ比率を考慮した場合は資産価値は考慮済みなのでPER重みは90%としてみました。
100%でもいいのですが、まぁマーケットが期にする以上PBRも無意味な指標ではないでしょう。
前回から盛大な手のひら返しで恐縮ですが、決算をまたぐのは怖い印象です。
何より、来期の通期予想が減収減益になればそれは市場に織り込まれていなさそうなところにマイナスサプライズ懸念が大きいです。