想定株価:
24.3 4170Y
25.3 4200Y
26.3 4600Y
オススメ度:★★★★★
福岡、熊本のコンクリート製品、インフラメーカーです。
TSMCの熊本工場が稼働を始めたと聞いて。
知らなかったのですがこの一帯は東京エレクトロンなど半導体メーカーが集まっています。
TSMCはより大きな規模の第二工場も検討を始めており、TSMCの進出を受けてほかの台湾メーカーも進出を始めているとのことです。
TSMC熊本進出「特需」、経済効果「100年に1度の規模」…課題は人材不足や交通渋滞:地域ニュース : 読売新聞
今、熊本はまさに半導体バブル!いや、バブルでは困るのですが大いに盛り上がっているようです。
事業価値
浮き沈みはあるものの、概ね順調に成長していて、特にここ数年は利益の成長が著しいようです。
定性的評価では中長期で公共投資が低減すると書かれていますが、実態としては成長が続いており、16年以後で20%の経常利益CAGRとなっています。
これに加え、TSMCを始めとする発展の経済効果があります。上記の記事でも交通渋滞、高速道路の建設に言及があり、
「土地がない」熊本・菊陽町、半導体バブルで悲鳴 200社の問い合わせ殺到、交通渋滞の解消に全力 | 政策 | 東洋経済オンライン
別の記事でも住宅開発などの言及があります。
こうした事業環境から、まだインフラ建設の高需要は継続し、好調な業績が続くと考えています。
経常利益CAGRが実績で20%ですが、多少落ち着いた成長になるとしても15%くらいが妥当な見積もりで、想定PERは19倍からやや保守に寄せて18倍としました。
業績予想の信頼性評価
売上は大体予想の範囲内、利益はかなり弱気になりがちなようです。
ちょっと適当な計算ですが、いずれも3Qまでの4/3倍を見積もりました。
それで当期純利益予想1650MYと3Q修正された会社予想1500MYより+10%なので、まぁ過去実績からすると妥当なところかなと思います。
ただ、本決算後の業績予想は同じパターンで行くと減益予想だろうと思います。
株価への影響が少し怖いですが、この手の中小メーカーにありがちな通り業績予想はイマイチ宛になりませんし、過去のチャートを見ると本決算後の下落のような市場反応パターンはなさそうです。無視で良いかと思います。
資産価値
資産が順調に増えており、自己資本比率も余裕が出てきています。
また、過去を見てもROEが平均的にかなり高く、ここ数年では20%超も見られます。
資産が増えた分、当期は純利益1650MY/純資産10500MY=約15%くらいになるかと予想されますが、それでも高水準です。
PBR-ROEの投資戦略 - 『PBR-ROEモデル』の効果は今後、高まるだろう|吉野貴晶のクオンツトピックス|投資信託のニッセイアセットマネジメント
いつものモデルではROE15%の想定PBRは2.05倍。
表外ですが、流動比率138%、有利子負債自己資本比率52%で、自己資本比率が増え続けていることからも財務は健全と評価できるのでそのまま採用します。
総評
ここの重み付けはいつも困るのですが(根拠が客観性に乏しいので)、今は割と成長性が評価されていると思うのでややPERを重めに。
伸びる余地が十分あると感じました。
既に株価が1年前から3倍ほどになっていますが、21年頃からの目覚ましい業績にようやく株価がおいついてきたと評価しています。
利益・資産水準としては2倍ほどなので、特需が終わって以前の水準に逆戻りするパターンが怖いですが、そもそも以前の水準はPBR的に格安すぎた面もあるので、予想している好業績まで行かずとも株価の大きな反落まではないかなと思います。