デジタルハーツHLDGS 23/06/13

適正株価予想:

24.5: 1800Y

25.5: 1920Y

26.6: 2150Y

27.5: 2400Y

 

 

 

ゲームやソフトウェアのデバッグ大手です。

社名のデジタルハーツはゲーム(エンターテイメント)のデバッグ事業会社で、収益の基盤はそちらにありましたが、成長率が大きいのはエンタープライズ事業の方で、追い抜きそうな勢いです。

 

ただ、中国での事業環境悪化を主因として1900MYほどの大きな減損損失を計上し、2000MYを超えると思われていた当期利益は800MYまで落ち込みました。

それを受け、株価は5月の本決算以後落ち込んでいます。

 

期待外れとみなされていますが、売上の成長は依然として好調です。

現金を失ったわけではなく、バランスシートものれん資産が減っただけです。

 

今の成長はM&Aの寄与もあるようですが、こちらもバランスシートを見る限り財務面への負担はあまり大きくなく、ソフトウェアの品質保証という事業理解の高い会社を吸収しているようで、大きな不安は感じません。

 

 

このように予想しました。

19.5~23.5までの売上CAGRは17%で、寄与としてはエンタープライズ部門の個々数年の成長が大きく、エンターテインメント部門は年数%です。
来期予想を売上成長率は12%、PERは20倍を見積もります。

堅調な成長から落ち着きつつながらも成長を続けている現状を考えました。

 

財務面では、自己資本比率は45%で問題なし。流動比率は125%で、大きくはないですが問題ないでしょう。

 

懸念としては、

1.2000MYほどを見込んでいた純利益予想から、本決算で急に大きな特別損失を計上したこと。のれん価値の変化を本決算でしっかり試算したと考えれば妥当ですが、大きなサプライズに誠実なコミュニケーションへの不安を覚えます。

2.2月9日の3Q決算後に株価が20%弱落ちていますが、この理由が分からないこと。この段階では本決算の特別損失は計上されておらず、他に悪い要因も見当たらなかったので。