福利込み適正株価予想:
24.3 1150Y
25.3 1420Y
26.3 1790Y
27.3 2240Y
昨日8/10大引け後、1Q決算が発表されました。
楽天証券の銘柄業績より
経常利益はコンセンサスを36%下回り、進捗率は13%となりました。純利益も同様で進捗率が16%となっています。
週明けには下落が見込まれます。
決算資料より
決算資料によると、スピンオフ上場の費用、投資費用、人件費増などが利益を圧迫しているようです。
また、エンターテイメント事業での売上減も減益の要因のようです。
エンタープライズ事業の売上が好調なため全体では増収ですが、両事業は営業利益率が約20%vs数%と大きく異なるためです。
業績予想
これらから、このように予想しました。
売上の成長見積もり
エンターテイメント事業は伸び悩む一方でエンタープライズ事業は予想より好調なので前回のやや保守的な予想を据え置きました。
24.3期の通期純利益見積もり
会社予想は据え置きですが、事業独立に伴うスピンオフ関連費用は今後も高止まりするでしょう。四半期進捗は16%で目標進捗25%に10%届かないわけなので、年末3Qあたりまでは同程度減益すると考え、通期で30%=600MY減の1500MYと見積もりました。
資料には「通期での営業増益を目指す」とありますが、19.3期1Qでも経常利益進捗13%となり同じことを言った結果、通期は74%と届かなかった過去があります。
純利益率の見積もり
非常に好調だった22.3期で6.1%、平均的には5%未満が多いようです。
19.3期は有価証券売却での特別利益を除けば6%程度です。
売上比率が上がっているエンタープライズ事業はまだまだ成長投資で利益率が上がらないフェーズが続くでしょうから、一度落ち込んでから数年かけて6%を目指していくと見積もりました。
適正PERの見積もり
適正PERは前回の20倍から下げて18倍としました。
・高利益率のエンターテイメント事業に伸び悩みが見えること(ただし、同様の伸び悩みは18/3期~20/3期にも存在)
・5月本決算での大きな特別損失に今回の業績不振と、コミュニケーションに懸念があること
・調整額と一括りにされた大きな費用の内訳が不透明で、やはりコミュニケーションに懸念があること
予想精度が悪い場合、投資家を騙す悪意がないか警戒が必要ですが、単に投資家向け通期予想に経営計画が精度良く反映されておらずいい加減なだけだと思いました。
理由は付録に後述します。
総評
コミュニケーションの問題、投資やスピンオフでの利益圧迫の問題があり、前回よりは評価を下げました。
ですが、長期的には実態を伴って成長しており、期待が持てます。
とはいえ現状は少し高く、買うにはまだ早いかもしれません。
・・・・私はもう結構買ってしまったのですが。あーあ。
付録:業績の過去予想と実績の分析
会社予想と実績の乖離が激しいので過去の予想と実績を分析してみました。
20.3期と21.3期はコロナ影響が大きいので除外しました。
大雑把にはやや強気の予想を出しては届かないことが多いようです。
ただ、22.3期のように大きく予想を超えるときもあるため、悪意を持って間違った予想を出しているというよりは単に精度が悪いだけだと総合的に判断しました。
しかし、
・19.3期では期末に有価証券を売却して届かなかった純利益予想の帳尻を合わせている
・23.3期では期末に一気に特別損失を計上して大きな減益扱いにした
これらの動きに関しては少し株価操作の可能性を感じます。警戒すべきです。